本作は韓国で2022年最高のヒットをとばした『犯罪都市 THE ROUNDUP』のスタッフが再び終結した作品。前作に続き演出を務めたイ・サンヨン監督からパン・ギルソン美術監督、ホ・ミョンヘン武術監督、ナム・ジス衣装監督など、ほとんどがオリジナルのスタッフだ。
まず、『犯罪都市』シリーズの重要な核となるホ・ミョンヘン武術監督は、マ・ドンソクの代名詞でもあるボクシングアクションの打撃感を強化し、さらにチュ・ソンチョルとリキの威圧的なアクションデザインの構成に力を入れた。シリーズのアクションを全て担ってきたホ・ミョンヘン武術監督は今回も観客が100%集中できるような爽快なアクションを誕生させている。
また、前作でベトナムの背景を完璧に作り上げたパン・ギルソン美術監督の参加も外すことのできないポイントだ。パンデミックの時期に限られた海外ロケーション撮影にもかかわらず、実際のベトナムのようなオリエンタルなプロダクションデザインを見せた彼は、今作では狭い空間でもアクション感をしっかりと見せることができるように、空間デザインに力を入れた。
ここに、シリーズ特有のスタイルを担っているナム・ジス衣装監督によるスタイリングが加わって、第3弾ならではの一味違った雰囲気を完成させることに成功している。特に、今回のシリーズではヤクザのキャラクターも登場し、日韓のヴィランたちのスタイルの違いを見る面白さもある。
また、前作に続いて、スピード感のある展開と編集で、観客たちの目を楽しませるキム・ソンミン編集監督、マ・ドンソクの痛快なアクションをより生き生きと伝えるサウンドのパク・ヨンギ、そして『犯罪都市 THE ROUNDUP』はもちろん、『KCIA 南山の部長たち』(19)や『ただ悪より救いたまえ』(20)『ハンサン―龍の出現―』(22)などのVFXを担う実力派スタッフの参加により、観客の期待が高まる。
マ・ドンソクは「『犯罪都市』シリーズは彼らがいなかったら完成することはなかったと思います。共に苦労した俳優だけでなく、こうして見えないところで努力してくれる全てのスタッフがいるからこそ一作品一作品、しっかりと見てほしいです」と語り、苦労を共にした彼らに感謝を示している。